
2011年6月
在南アフリカ大使館
6月1日~3日、南アフリカのヌコアナ=マシャバネ国際関係・協力大臣(外務大臣)が訪日し、第11回日・南ア・パートナーシップ・フォーラムが開催されました。経済連携、貿易投資、開発協力、気候変動の 4つの事務レベル協議が行われ、同フォーラムの政治セッションとして日・南ア外相会談及び松本外務大臣 主催夕食会が開催されました。この他、菅総理への表敬、高円宮妃殿下御接見、松本環境大臣による表 敬、日本経団連幹部との懇談、議員交流行事、NHKのインタビュー,日本記者クラブでの会見、岡田民主 党幹事長(昨年外相として南ア訪問)表敬等が行われ、さらにヌコアナ=マシャバネ大臣は、6月2-3日に東 京で開催されたMDGsフォローアップ閣僚級会合に出席しました。
昨年4月の岡田外務大臣(当時)の南ア訪問の際に行われた第10回日・南ア・パートナーシップ・フォーラ ムにおいて、両国は二国間関係をより高い次元に高めることで一致し、両国関係を「戦略的協力関係」と位 置づけましたが、今回の訪問では同関係をさらに強化して行くことで一致しました。アフリカの大国である 南アは、本年初頭にBRICSに加盟したほか、国連安保理非常任理事国の新たな任期を開始し、さらに本 年末の気候変動枠組条約第17回締約国会合(COP17)の議長国をつとめるなど、新興国としてグロー バル・ガバナンスにおける存在感を一層強めています。
本年11月28日~12月9日に南アのダーバンで気候変動枠組条約第17回締約国会合が開催されま す。今回の訪日では、COP17の議長であるヌコアナ=マシャバネ国際関係協力大臣と松本外務大臣との間 で、COP17のあり得べき成果について直接対話が行われました。この他、ヌコアナ=マシャバネ大臣は松 本環境大臣とも会談を行い、両国事務レベル間においても気候変動分野に関わる意見交換が行われました。
1998年以来、日本と南アフリカの間で閣僚レベルをトップとする二国間委員会の枠組みが設置されてい ます。今般、第11回目となる日・南ア・パートナーシップ・フォーラムが開催され、政治分野、経済連 携、貿易投資、開発協力、気候変動の各分野につき協議が行われました。また、技術協力協定が大臣間で署 名されるとともに、税関相互支援協定についても実質合意に至ったことが確認されました。今回は南ア公共 企業5社が初めて参加した他、昨年に続いて一部の民間企業関係者も会合に参加するなど官民合同のフォー ラムとなりました。
松本外務大臣ほか日本側関係者より、東日本大震災における南ア救援隊の活躍等の支援について感謝の意が 表明されました。ヌコアナ=マシャバネ大臣からは、大震災を乗り越えてアフリカ支援の約束を守るとした 松本大臣の表明について、「生涯忘れないほどの感動」と述べるなど、両国間の友好と連帯が確認されまし た。