O・R・TAMBO国際空港利用に関連する被害が増加

~ 報道:空港職員関与の疑い ~

在留邦人の皆様へ
平成19年8月10日
日本大使館警備班

1 概要

O・R・TAMBO国際空港(以下OR国際空港)の利用者が尾行されて武装強盗被害に遭う事件が増加している。

2 最近の強盗被害事例(報道:OR国際空港から尾行された可能性のある事例)

  • 7月初旬、原子力関連会社マネージャーがOR国際空港到着後、自宅に向かう途中カージャック被害に遭い射殺される。
  • 7月21日クマロ南ア国連大使がOR国際空港から息子宅に到着直後、武装強盗被害に遭う。
  • 7月26日ランバ主教がOR国際空港から目的地に向かう途中、同僚とともに5人の武装強盗団に待ち伏せされる。
  • その他、ホテル敷地内での武装強盗被害本年3件(2007年7月現在)

3 日本人の強盗被害事例(2006年以前)

  • 午後9時45分頃、邦人2名がOR国際空港から社用車でホテルに向かう途中、車のトランク付近から「カタカタ」と異音がしたため路肩に車を停車させたところ、武装強盗被害に遭った。なお、異音の原因は判明しなかった。
  • 午後8時頃、OR国際空港に到着した邦人2名が空港で両替をし、社用車でホテルに向かう途中、ホテル近くの交差点で赤信号にしたがって停止したところ、隣に停車した車からライフル銃で3発車のタイヤを銃撃されて武装強盗被害に遭った。

4 警察の見解 

警察は、旅行者の滞在先、カバンの内容物、南アへ持ち込む現金等を知り得る空港職員が犯罪に関わっている可能性を示唆している。

また、ポーター、タクシー運転手から情報を得ている、あるいは、国際線待合室等に偵察要員を置いている等の可能性も示唆している。

その他、OR国際空港を経由する旅行者が、カバンの中に入れていたパソコン、デジタルカメラ等電子機器がピンポイントで窃取される事件(日本人旅行者を含む)が相次いでいることから、X線装置担当者が何らかの形で関わっているとしている。

5 今後の対策

  • 空港での両替はしない。
  • ポーターやタクシー運転手等には、不必要な耳を貸さない。
  • ホテルのシャトルバス及び出迎え車両以外の交通手段は利用しない。
  • 財布、貴金属等を目立つ場所で出し入れしない。
  • 車両走行中は常に周囲の車両に注意を払う。
  • 通行量の少ない裏道の利用を極力避ける。
  • できるだけ信号停車を少なくするような運転を心掛ける。
  • 停車するときは、前車との距離を置き、左右いずれかにいつでも逃げられるようにしておく。
  • 不審な車両が周囲にあるときは、家や目的地には向かわず、大通りで運転を継続し、警察署に入る、パトカーに助けを求める等の手段を執る。
  • 万一襲われたら無抵抗を貫く。

6 その他の留意事項

数年前、ビジネスマン7人が乗車したマイクロバスがOR国際空港から尾行され、路上で武強盗被害に遭う事件が発生している。よって、バスに乗っているから、あるいは、グループだからといって決して油断しない。

また、車を停車させる手段として、故意に車を接触させる、覆面パトカーを装う等も考えられることから、過去の事例にのみにとらわれることなく、常に周囲における不審点の発見に努める。